強い好気的条件下でもバクテリオクロロフィルaを蓄積し,好気的条件下でのみ電荷分離,光合成電子伝達反応,光リン酸化などの光合成反応を行うことができる細菌の総称. 1979年に日本沿岸の好気性海洋細菌および,メタノール資化性菌で初めて同定された.バクテリオクロロフィルaの含量は通常の紅色細菌に比べると数十分の一以下である.種特異的なカロテノイドを有する.ロシアでは淡水湖からも多種が分離・同定されている.これらの細菌の多くは,系統分類学的にはアルファプロテオバクテリア綱に属するが,近年,ベータプロテオバクテリア綱やガンマプロテオバクテリア綱でも報告が相次いでいる.これらの細菌には亜鉛原子を中心金属として含むバクテリオクロロフィルをもつものがある.光合成反応中心の型は光化学系Ⅱ型.