シンク-ソース相互作用[sink-source interaction]

 シンク器官とソース器官が光合成産物を利用あるいは供給する能力をそれぞれシンク能,ソース能というが,これらは独立ではなく互いに影響を及ぼし合う関係にある.これをシンク-ソース相互作用という.穂や果実を切除したり,一部の葉を被陰したり切除したりすることでシンク-ソースバランスを変化させると,葉の光合成速度も変化する例が多く知られている.一般的には,シンク除去などでシンク能を相対的に小さくすると葉の光合成は抑制され,逆に葉の一部除去などでシンク能を相対的に大きくすると残された葉の光合成は増大する.これらには,シンクにおける光合成産物の消費に影響されるソース葉中の糖濃度の変化による光合成関連遺伝子の発現調節や,糖代謝中間産物などによる酵素活性の制御など複数の要因が関与するらしい.また,長期間にわたって高CO2環境に置かれた植物では,光合成が抑制される例がしばしば報告されているが,バレイショやダイコンのように大きなシンク能をもつ植物では光合成の抑制はみられず,シンクが著しく肥大することも知られている.さらに,ソース葉のみを高CO2環境に曝すと未展開のシンク葉の気孔密度が減少する例も報告されている.このような器官形成をも含めたシンク-ソース相互作用のメカニズムは不明であるが,炭水化物のほか植物ホルモンによるシグナリングも考えられる.

関連項目


Last-modified: 2015-03-23 (月) 16:29:42 (1725d)

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