酸素発生の4周期振動[period four oscillation ofoxygen evolution]

  暗順応した葉緑体や微細藻類細胞,光化学系Ⅱ標品などに,反応中心クロロフィルの励起が1回のみ起こさせる数マイクロ秒以下の閃光を飽和強度で照射したとき,閃光ごとの酸素発生量が閃光の照射回数に依存して4閃光ごとに極大値を示す現象.ジョリオらにより見いだされ,1分子の酸素の発生に4光量子が必要であることが明確に示された.この現象に基づき,酸素発生反応は1光量子吸収ごとに光化学系Ⅱで生成される酸化力が酸素発生系に順次蓄積され,4つの安定または準安定な中間状態(S0,S1,S2,S3)を経由して進行するとするS状態モデル(Kokモデル)が提案された.暗順応した試料では酸素発生系が一電子酸化されたS1状態にあるため,3閃光目で酸素発生が起こり,以後4閃光目ごとに極大を示す.ある確率で,閃光照射によってもS状態遷移が進行しない場合(ミスヒット)や,2回分の遷移が起こる場合(ダブルヒット)があるため,閃光回数の増加に伴い,振動は減衰していく.この4周期振動のパターンをシミュレーションすることにより,平均の遷移効率,およびミスヒット,ダブルヒットの確率を求めることができる.熱発光の信号などにおいても4周期の振動を認めることができる.

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関連項目


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:55