双子葉植物,マメ科,一~二年草,花期は晩春.C3植物.染色体数2n = 14.多数の栽培変種がある.高等植物の中では,種子が大きく,栽培しやすいため,アラスカエンドウ実生は実験植物として,植物ホルモンの研究,光形態形成の研究などに用いられてきた.メンデルの法則もエンドウを用いて発見された.多数の変異株があり,遺伝学的研究も進められているが,形質転換に不向き,ゲノムサイズが大きいなどの欠点もある.光合成に関与するタンパク質の生化学実験にもよく用いられる.特に無傷葉緑体が容易に単離できるので,葉緑体へのタンパク質移行実験,還元的ペントースリン酸回路(カルビン回路)の鍵酵素の光活性化などの研究に用いられる.葉のタンパク質含量が高く,光合成に関与する葉緑体構成タンパク質の機能の解析に適している.