主に褐藻類や珪藻類などの不等毛植物,ハプト植物,クリプト植物,渦鞭毛植物などの藻類に含まれるクロロフィル.クロフィルaやbの基本骨格がクロリン環であるに対し,クロロフィル cはポルフィリン環を基本骨格としている.また,プロピオン酸側鎖(フィトール)をもたず,17位の炭素には,アクリル酸側鎖が結合している.ポルフィリン骨格に結合する側鎖の違いによりc1,c2,c3が見いだされている.7位,8位の炭素にそれぞれメチル基,ビニル基をもつc2を基本とし,c1の場合8位の炭素がエチル基,c3の場合7位の炭素がカルボキシメチル基になっている.ポルフィリン環を基本骨格としているため,440~450 nm 付近の吸収が大きく,赤色光付近の吸収は小さい.