スフィンゴ脂質[sphingolipid]

  スフィンゴイドまたはスフィンゴイド塩基と呼ばれる長鎖塩基を共通成分とする脂質の総称.種子植物には炭素数18の長鎖アミノアルコールであるスフィンガニンやスフィンゴシン(trans-4-スフィンゲニン)など9種類のスフィンゴイドが存在する.スフィンゴイドは脂肪酸と酸アミノ結合してセラミド(N-アシルスフィンゴイド)を構成する.種子植物のモノグルコシルセラミド(グルコセレブロシド)は,細胞膜や液胞膜の脂質全体の5~15%を占める重要な糖脂質である.モノグルコシルセラミドの主要な構成長鎖塩基は,スフィンゴイドのC8位に二重結合をもつもので,また主要な構成脂肪酸は2-ヒドロキシ脂肪酸である.スフィンゴ脂質の生合成は,パルミトイルCoAとセリンの脱炭酸縮合反応により3-ケトスフィンガニンが合成されることによって開始される.この反応を触媒する酵素をセリンパルミトイルトランスフェラーゼという.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:42:56