フェオフォルビドaのC132位のメトキシカルボニル基を加水分解し, C132-カルボキシピロフェオフォルビドaとメタノールを生じる反応を触媒するエステラーゼの一種.構成型と老化誘導型が存在し,ジヒドロおよびテトラヒドロポルフィリン型のフェオフォルビド類のみを基質とする.生成したC132-カルボキシピロフェオフォルビドaは自発的脱炭酸反応によりピロフェオフォルビドaとなる.アブラナ科植物やアカザ科のシロザなど一部の植物に存在する.一方,緑藻クラミドモナスには,フェオフォルビドからメトキシカルボニル基を直接脱離しピロフェオフォルビドの生成を触媒する酵素,フェオフォルビドメトキシカルボニラーゼ,が存在する.その反応様式は求核反応によると考えられるが,詳細についてはわかっていない.