多くの生物の様々な生理活性が恒常条件下でも約24時間周期の振動を持続する現象.約24時間という意味で概日(circadian)リズムと呼ばれる.概日リズムはほとんどすべての真核生物とシアノバクテリアにみられ,1)恒常条件下でも約24時間周期の振動を持続する(このときの周期を自由継続周期という), 2)昼夜交替のある環境では速やかにきっかり24時間周期に同調する,3)周期は代謝条件や温度条件の変動に対して安定である(周期の温度補償性)の3つの性質が共通する.生物は概日リズムにより,昼夜の環境変化により上手く適応していると考えられている.概日リズムは概日時計と呼ばれる細胞内装置で制御されている.生物リズムも同様な意味に使われるが,概日以外の周期現象にも使われる.なお日周性リズムは昼夜交替下でみられる24時間リズムであるが,これは同調された概日リズムと,昼夜交替に起因する自律振動をしないリズムを含む言葉である.