海綿状組織[spongy tissue]†
一般に葉肉の背軸側(裏側)を構成する主な組織の一つ.ただし,ユーカリなどの等面葉では向軸(表側)・背軸側双方に柵状組織が発達するため,海綿状組織は両者にはさまれる形で存在する.向軸側を構成している柵状組織と比べて,細胞の形態・配列が一定でないこと,細胞間隙が発達していることなどの特徴を有する.発達した細胞間隙は,葉内におけるガス拡散の重要な経路であると考えられている.細胞内には,柵状組織と比べると数は少ないものの葉緑体が存在し,同化組織として働く.柵状組織よりも光をよく散乱させることで,葉内での光の経路を延長し,光吸収効率を高めている.
関連項目†