エチオプラスト[etioplast]

  暗所で発芽・生育させた被子植物の黄化葉に発達する特徴的なプラスチド.チラコイドや積み重なったグラナがなく,かわりに規則的な格子状膜胞のプロラメラボディーをもつ.プロラメラボディーをもたない未分化のものをプロプラスチドとして区別する.色素としては,カロテノイドと少量のプロトクロロフィリドなどクロロフィル合成の前駆体を含む.したがって,光合成活性はないが,チトクロムb6f複合体や光化学系の一部のサブユニットタンパク質もすでに蓄積している.このため,光照射によって速やかに光化学系の蓄積が起こり,光合成ができるようになる.光照射によってプロラメラボディがチラコイドの前駆体であるプロチラコイドとなった状態のプラスチドをエチオクロロプラストと呼ぶ.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:44:13