細胞質フルクトースビスホスファターゼ[cytosolic fructose-bisphosphatase]

  EC 3.1.3.11.フルクトース1,6-ビスリン酸(F1.6BP)をフルクトース6-リン酸と無機リン酸に加水分解する酵素.FBPase 1 ともいう.細胞質には本酵素のほかにフルクトース2,6-ビスリン酸(F2,6BP)の加水分解に与るFBPase 2 も存在するが,一般に細胞質FBPaseといえば本酵素(FBPase 1)をさす.また葉緑体には本酵素と同様の反応を触媒する葉緑体型FBPaseが存在する.葉緑体のCO2固定で生じた三炭糖リン酸は,細胞質に輸送され,アルドラーゼによって本酵素の基質であるF1, 6BPとなる.本酵素はF1.6BPからショ糖に至る反応経路の最初の不可逆的な反応ステップを触媒する.本酵素の活性はF2,6BPによって強く阻害され, F2.6BPの合成を行う6-ホスホフルクト-2-キナーゼ(PFK2)は三炭糖リン酸によって阻害される.したがって,光合成が活発に行われ,細胞質中の三炭糖リン酸濃度が上昇するとPFK2活性の低下とともにF2, 6BP濃度が低下し,本酵素の活性阻害が解除されることにより,ショ糖合成への炭素の流れが促進される.逆に光合成が低下して細胞質の三炭糖リン酸濃度が低下すると, F2,6BPの濃度上昇により本酵素の活性が阻害されてショ糖合成が抑制される.このように,本酵素は主にF2, 6BPによる活性調節を通じてショ糖合成の制御に関わっている.その他, AMPにより阻害されることも知られている.

関連項目


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:46:25