青色光応答の光受容体はヒゲカビを筆頭に様々な生物を使って探索され,フラビンかカロテンかという論争が長年続いたが結論を見なかった. 1990年代になって,青色光による伸長抑制のかからないシロイヌナズナの突然変異体hy4の解析からCashmoreらによって光回復酵素と高い相同性を示すクリプトクロムが,また光屈性の起こらない突然変異体nph1の解析からBriggsらによってフォトトロピンが新規な光受容体として発見された.フォトトロピンの光受容ドメインはLOVドメインと呼ばれ,現在ではLOVドメインをもつ様々な青色光受容体が知られている.一方, 2002年にはミドリムシの光驚動反応の光受容体(PAC)と紅色非硫黄細菌の光依存遺伝子発現調節因子としてAppAが同定された.こちらの光受容ドメインはBLUFドメインと呼ばれ,様々なBLUFタンパク質が知れる。