Flavodiironタンパク質[Flavodiiron protein]

 2つの非ヘム鉄をもつ2鉄センターとFMNを結合する一群のタンパク質.一酸化窒素や活性酸素種によるストレス防御の役割をもち,古細菌や真正細菌.一部の原生生物,光合成生物に分布するが,被子植物には存在しない.通常はホモ二量体で、活性酸素種を発生せずに電子を酸素に渡す.
 光合成生物に存在する一群のものはクラスCに属する.これは2鉄センターをもつドメインとFMNを結合するフラボドキシン型ドメインに加えて、C末にフラビン酸化還元酵素ドメイン(このドメインもFADもしくはFMNを結合する)をもつ.光化学系Ⅱ型と光化学系Ⅰ型に分かれる。どちらもヘテロ二量体を形成する.光化学系Ⅰ型は光化学系ⅠでつくられたNADPHの電子を酸素に渡し,活性酸素種を発生せずに水を生成するので,この反応をシアノバクテリア型メーラー反応ともいう。なお、in vitroではNADPHよりもNADHからよく電子を受けとるという報告もある.ともかく,光化学系Ⅰの電子受容体側の過剰還元を解消することで,変動光環境での光化学系Ⅰの光阻害を緩和する重要な反応を行う.この光化学系Ⅰ型Flavodiironタンパク質は,シアノバクテリアだけでなく真核の光合成生物にも分布するが,被子植物には存在しない.また、窒素固定型シアノバクテリアのヘテロシストに特異的に発現するものがある.一方,光化学系Ⅱ型はシアノバクテリアに広く分布し,光化学系Ⅱの光阻害防御にかかわるといわれるが,電子供与体はまだ不明である.


Last-modified: 2015-03-30 (月) 13:53:44 (1719d)

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