C4H5O5,分子量132.1.比較的不安定な有機酸であり,特に2価金属イオン存在下では非常に不安定である.クエン酸回路の中間体であるが,ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼの産物として重要なC4化合物 でもある.また,アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼによりアスパラギン酸との間で相互変換する.
植物細胞のミトコンドリア内膜および色素体内包膜には,非常に高親和性(Kmが10μM程度)の輸送体が存在するので,オキサロ酢酸は細胞質との間で自由に出入りできる.したがって,細胞内の濃度が高くなると,ミトコンドリアに入り,NAD-リンゴ酸デヒドロゲナーゼの基質となることで還元力を消費し,呼吸系による酸素消費を抑制する.色素体に対しても同様に還元力を消費させ,リンゴ酸として放出されることで還元力を放出させるように働く.