紅色細菌の染色体上では集光性バクテリオクロロフィルタンパク質複合体1(LH1)のαおよびβサブユニットの遺伝子pufA, pufBや反応中心のL, M,シトクロムサブユニットの遺伝子pufL, pufM, pufCが隣接して配置され,一つの転写単位を構成している.この転写単位をpufオペロンと呼ぶ(下図).反応中心のシトクロムサブユニットを欠く種ではpufCは見られず、代わりにRhodobacter属などではpufX遺伝子が配置されている.種によってはpufBの上流域にpufQ遺伝子が配置されていたり,pufBとpufAが複数組含まれていることもある.多くの種ではpufオペロンの近傍ににバクテリオクロロフィルaやカロテノイドの合成に関与する酵素をコードする遺伝子が多数存在しており,この領域を光合成遺伝子クラスターと呼ぶことがある.下図はRhodobacter capsulatusの光合成遺伝子クラスターとpucオペロンを示し,嫌気環境下でRegB/RegA二成分制御系によって転写が促進される領域の開始点に*を付した.