フィトールの生合成[phytol biosynthesis]

  フィトールの前駆体であるイソペンテニルピロリン酸(IPP)は,陸上植物,藻類,シアノバクテリア,一部の光合成細菌では非メバロン酸経路,ある種の光合成細菌ではメバロン酸経路で合成される. IPP 4 分子が結合して炭素数20のゲラニルゲラニルピロリン酸(GGPP)が合成される.植物の黄化組織や光合成細菌ではGGPPが(バクテリオ)*クロロフィリドにクロロフィルシンターゼ(ChlG,BchG)によりエステル結合し,その後(バクテリオ)クロロフィルゲラニルゲラニルレダクターゼ(ChlP, BchP)によりフィトールに還元され(*バクテリオ)クロロフィルができる.一方,緑葉ではGGPPがフィトールピロリン酸に還元されてから,クロロフィリドと結合すると考えられている.真核光合成生物ではフィトールの合成は葉緑体包膜で行われる.バクテリオクロロフィルc, d, e, gではGGPPの代わりに炭素数15のファルネシルピロリン酸が基質になる.

関連項目


トップ   編集 凍結解除 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:45:54