緑色硫黄細菌型の反応中心[green-sulfur bacterial reaction-center complex]

 緑色硫黄細菌光化学系Ⅰと同じ鉄硫黄クラスターをもつ反応中心をもち,主要なアンテナ色素バクテリオクロロフィルaである.酸素にきわめて不安定で,安定な標品を得るには嫌気条件下での調製が必要.反応中心内の電子伝達成分である鉄硫黄クラスターが酸素に対して不安定なのが原因と考えられる.複合体の構成サブユニットは,コアタンパク質, FA/FBタンパク質,シトクロムcz(モノヘム型で反応中心内に2分子存在する),18 kDa ポリペプチド(光化学系Ⅰ複合体フェレドキシン結合タンパク質(PsaE)に相当する)の4種類から成る.これらは, psc 遺伝子によりコードされている.これに周辺集光装置FMOタンパク質が結合しているが,現在得られている標品では励起エネルギーの移動効率がきわめて低く,その原因はよくわかっていない.コアタンパク質はホモ二量体構造((PscA)2)を形成し,2回軸に沿って対称的な反応経路が存在するものと推測される.反応中心内の電子移動は,
  二次電子供与体(シトクロムcz) → 一次電子供与体(P840) → 一次電子受容体(A0,Chl a670) → 二次電子受容体(A1キノン)? → FX → FA/FB
と考えられている.キノンの存在の有無については長く論争の的であるが,結論はまだ出ていない.一次電子受容体は,植物型のクロロフィルa(ただし,側鎖はΔ2,6-phytadienol)であるのが特徴である.またシトクロムczは隣接するシトクロムbc複合体から直接電子を受け取り, P840に電子を渡す機能を担っている.

関連項目


Last-modified: 2015-03-23 (月) 16:36:32 (1726d)

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