初期電荷分離反応[primary charge separation]

 光合成の初期過程においては,一次電子供与体(D)が励起状態を経て隣接する一次電子受容体分子(A)に電子を渡し,Dは酸化状態,Aは還元状態となる.この反応を初期電荷分離反応と呼ぶ.この反応はエネルギー勾配に逆らった反応であり,光エネルギー(励起エネルギー)の注入を必要とする(→励起エネルギー移動).光化学系ⅡではP680を構成するクロロフィルa二量体とフェオフィチンa分子(Phe)との間で,光化学系Ⅰではクロロフィル二量体(クロロフィルaとクロロフィルa'で構成)であるP700と単量体クロロフィルaであるA0の間で,初期電荷分離反応が起こる.一般の電荷分離反応では生じた初期電荷対は再結合する確率が高いが(→電荷再結合),光合成においては引き続いて起こる素早い電子移動により電荷分離状態が安定化され,光合成電子伝達反応が駆動される.光化学系Ⅱでの反応を式で示すと次のようになる.

 P680 + hv(光量子) → P680*(励起一重項状態)
 P680* + Phe → P680+ + Phe-

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Last-modified: 2015-03-23 (月) 16:34:04 (1725d)

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